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【ニュース】厚生労働省にラクターゼの市販薬化に関わる要望を行いました【2020年10月更新】

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ラクターゼの市販薬化とは

乳糖不耐症協会では、これまで「ラクターゼの市販薬化」を提言してきました。理由としては、

  • ラクターゼが症状のコントロールに有効であること
  • 現行の医薬品区分により入手が困難であるということ
  • 市販薬化が当事者の生活の質(QOL)向上に直結するということ
  • 諸外国では既にラクターゼが市販薬化されていること
  • ラクターゼは既に添加物の形で食用されており、安全性への懸念が少ないということ

などが挙げられます。いずれも筋が通っており、これを妨げる合理的な理由はないと考えています。

その際、具体的な市販薬化の方法としては「スイッチOTC医薬品」への指定を提言してきました。「OTC医薬品」とは、薬局等で購入できる、いわゆる「市販薬」のことで「スイッチOTC医薬品」とは、もともと処方箋が必要だった「処方薬」のうち、市販薬に切り替えられたものを指します。

乳糖不耐症協会では、ラクターゼをこの「スイッチOTC医薬品」に指定してもらうことで、薬局等で処方箋なしに購入できるようにすることを提言しているのです。

▶︎参考:「ラクターゼの市販化に向けて 〜 スイッチOTC化の提言

今回行ったこと 〜「スイッチOTC医薬品の候補となる成分の要望」

政府は2014年頃から「セルフメディケーションの推進」という方向を打ち出しており、その流れの中で処方薬の市販薬化も進められています。

その際、多様なニーズの反映と透明性の確保を目的として、従来のように薬学会等が検討するのではなく、市民や企業・団体等が市販化してもらいたい成分についての要望を厚生労働省の検討会議に直接提出できる仕組みが作られました。

それが、「スイッチOTC医薬品の候補となる成分の要望募集」です。

社会の声を反映できる形にした方がよいのではないかということで、誰でも提案できる、あるいは専門家を中心とした一般消費者も含めた場でのヒアリングをしたり、パブリックコメントを実施したりするなどが必要ではないかということです。

第1回医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議での望月眞弓参考人の発言

この制度を使うことで、乳糖不耐症協会では、今回、ラクターゼの市販化に向けた直接的な働きかけを行いました。

具体的には、2020年2月16日付で「ラクターゼ(βーガラクトシダーゼ)」をスイッチOTC医薬品の候補となる成分とすることの要望を提出しています。

ラクターゼ製剤の「市販化」までの道のり

この要望は、厚生労働省 医薬・生活衛生局で受理されたのち、「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」で検討を受け、採否が決まります。実際にどうなるかはまだ分かりませんが、乳糖不耐症協会で行った「世界各国での「ラクターゼ」の販売状況」の結果等を踏まえると、採用される可能性は高いのではないかと考えています。

検討会議で本要望が認められた場合には、医薬品会社が市販薬化を進めていくことになります。

このまま、すべてが順当に進めば、開発期間や承認、流通経路の確保等を経て、約3〜5年以内にはラクターゼが一般の薬局で購入できるようになるのではないかと考えています。

とはいえ、上記の検討会議で否決されてしまってはどうにもなりません。この要望の採否は、国内3千万人と推定される乳糖不耐症の症状のある人にとって、大きな分かれ目となるものです。乳糖不耐症の当事者団体として、引き続き、状況を注視していきたいと思います。

【2020年10月追記】

先日、乳糖不耐症協会による要望を受け、ラクターゼが正式にスイッチOTC医薬品の候補となる成分として検討されはじめました。

この後の流れとしては、はじめに乳児用のラクターゼを製造・販売している製薬会社の方に厚労省からの調査依頼が入り、その後、関係学会等の見解表明を受け、「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」で検討が進められることになります。

乳糖不耐症協会では、引き続き承認に関わる今後の進捗状況について注視してまいります。

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